退職して4か月。先日、確定拠出年金の手続きを催促するハガキがきました。

忘れていました。手続きをしなければ損をするみたいなので急いでやりました。
保険会社のHPなどではややこしく書かれているので簡単にまとめました。
サラリーマンから独立した人はiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入しないとこれまでの積立金の運用ができなくなります。期限は退職した翌月から6か月です。
私はSBI証券のiDeCoで「運用指図者」となりました。
目次
確定拠出年金とは
平たく言うと、老後資産を作るための制度です。
個人または企業が毎月決まった額を積み立て、そのお金を退職時まで運用して年金や一時金として受け取るというものです。積み立てたお金は自分で運用できるので、方法次第で年金を増やすことができます。同時に減るリスクもありますが。
この制度のメリットは毎月の掛け金への税金が控除されること。その代わり60歳まで掛け金を受け取ることはできません。
つまり「税金を安くしてやるから、老後の生活費は自分で貯金しとけ」というものです。
従来の年金制度じゃ不十分になると国が認めているような制度ですね。
独立したら手続きが必要
「企業型」と「個人型(iDeCo)」の2つがあります。以下のように違いがありますが、運用はどちらも自分です。
- 企業型:企業と個人が掛け金を払う
- 個人型:個人が掛け金を払う
一般的なサラリーマンは会社が加入している「企業型」に入っているので、独立したら「個人型」に資産を移す必要があります。
企業型の場合は会社が一部を掛けてくれるため、私も「企業型」を契約していました。
最低額で掛けていたので残高は5万6109円でした。損益は109円です。運用すると言っても元手が少ないと大した利益が上がらないことがわかります。

掛け金をかけ続けるか、貯まったお金を運用するか
確定拠出年金は一度加入すると、退職しようが独立しようが60歳までお金を受け取れません。
ですので、サラリーマンを辞めて独立した人には以下の2つの選択肢しかありません。
- 個人で積み立てを続ける
- 積み立てを続けない(これまで積み立てたお金の運用を続ける)
金融機関の案内では①を「個人型確定拠出年金の加入者になる」、②を「個人型確定拠出年金の運用指図者」になると書いています。
わかりにくい書き方です。
①続ける場合、毎月の掛け金は変更できます。②独立したてで資金に余裕がない場合は運用だけでもOKです。私は収入が安定するまでは②続けないことにしました。
どちらにしてもiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入しないといけません。
iDeCoに加入しなかった場合、サラリーマン時代に積み立てていたお金は行き場を失って売却され、「国民年金基金連合会」という法人に自動移管されます。
そうすると運用ができない上に手数料だけ引かれていくので資産は毎月減り続けます。
損しかないので絶対忘れないようにしましよう。
途中で払い戻すのはほとんど無理
私の確定拠出年金の残高は5万6109円。これだけのお金を60歳まで待ってもしょうがないと思いましたが、途中で受け取るのは無理でした。
「勤続年数が3年未満」の自己都合退職のときだけ認められるみたいです。
「企業型」→「個人型(iDeCo)」の手順
なぜか郵送しか手続きできません。私は掛け金をかけない「運用指図者」になるつもりです。
手順は以下のようになります。
- iDeCoを始める金融機関を決める
- 金融機関のサイトから書類を取り寄せる
- 届いたら必要事項を記入して返送する
- 手続きが完了
金融機関の決め方
iDeCoも大手銀行からネットバンクなど、様々な金融機関が展開しています。手数料や商品の数、サポート体制などに違いあります。
私は以下の理由からSBI証券にしました。
- 手数料が安い
- 資産が少ないので運用益に期待していない
- SBI銀行、証券の口座を持っている
iDeCoは加入時の手数料、口座を管理する手数料、商品を保有する際の信託報酬など、いろいろな手数料がかかります。
私は投資のプロではありませんし、そもそも元手が少ないので運用で大きな利益を狙う立場ではありません。損をしなければいいので手数料が少ない金融機関を最優先に選びました。
特に毎月かかる「口座管理手数料」は64円~514円の差があります。
差額は年間5400円です。
30年運用するなら16万2000円の差があります。
長い期間運用するものなので無駄な出費を抑えるに越したことはありません。
口座管理手数料が最安(掛け金がない場合は64円)なのはSBI証券のほかに、イオン銀行、楽天証券、大和証券、松井証券、マネックス証券、KDDIアセットマネジメントがあります。
この中から、商品ラインナップ、サポート体制などを考慮して決めるといいと思います。
書類を取り寄せて返送する
金融機関のサイトから取り寄せます。「金融機関名 iDeCo」と検索すれば出てくると思います。
私はゴールデンウィークを挟んだため届くまで1週間以上かかりました。
退職翌月から6か月以内に手続きしないといけないのでお早めに。こういう封筒がきます。

これまで加入していた「企業型年金」の事業所登録番号や基礎年金番号などを記入し、免許証のコピーを貼り付けて返送すると完了です。
これらが不明の場合は前職の会社に問い合わせるとわかると思います。
まとめ:資産が少ないときはじっくり考えても無駄
以上が「企業型年金」から「個人型(iDeCo)」への移管方法でした。
私のように資産が少ない場合はじっくり考えても大した違いを生まないので、素早く手続きしましょう。