偶然、新聞記者に新卒採用された話

取材 マスコミ

昨年、私は4年9カ月働いた新聞社を辞めました。

 

入社したときから、スキルを吸収したら辞めようとタイミングを計っていたので、退職はむしろ自然なことでした。

同僚にも説明を尽くして円満退職することができました。

自分なりに学び、楽しんだ新聞記者生活だったので後悔はほとんどありません。新聞記者という珍しい仕事ができ、貴重な勉強ができました。

 

そこで、せっかくなので新聞記者になるまでの経緯を書きたいと思います。

記者の生態はブラックボックスな部分が多いので、参考になれば嬉しいです。

 

まずは大学生時代、マスコミに就職するとは想像もしていなかったときのことです。

思いがけず新聞記者として新卒採用された話

記者

1.新聞社を受験したのは偶然だった

私は新卒入社したのは大手の全国紙。

誰でも名前を聞いたことがある企業で、就活生の人気も高いです。

実をいうと、私はジャーナリストに興味がないどころか、嫌っていました。思想的にはいわゆる「ネット右翼」で、「マスコミは本当のことを報道しない」「対案を出さず日本の批判ばかり」などと思っていました。

そんな中で新聞社を受験することになり、実際に記者という仕事に就きました。

ホント、人生は先が読めないと思います。

 

就活生時代、私は「実力主義」という言葉に憧れて外資系の銀行やコンサルなどを受験し、「全落ち」でした。その後も業種関係なくトップ企業を狙い、落ちるのを繰り返していました。

受験しなかった業界はマスコミくらいです。

 

私は周囲より早くスタートを切ったはずでしたが、気づけば同級生は次々と就職先を決めていました。

当時、大学4年の春から日系企業の就活が解禁され、入社試験が立て続けに実施されました。5月までに内定がない人は「就活浪人」か「大学院進学」を決めるのが普通でした。

 

私は「内定ゼロ」。

ある総合商社から非公式な誘いを受けたことがありますが、接待をする自信がなく断っていました。

 

3つの新聞社の「秋採用」に応募したのはその頃でした。大手の全国紙は2回に分けて就職試験をするところが多く、その年も秋に実施していました。

 

大学の就活時期の判断は、その後何十年もの人生に影響しています。

振り返ってみると、就活で落ち続けて偶然、新聞記者になりました。試験を受けていなかったら全く別の仕事をしていたと断言できます。

スポンサーリンク

2.試験を通じて志望度が上がった

インタビュー

私があらゆる業種の入社試験を受験したのには理由があります。

どの会社も魅力的に見えて、一つに絞れませんでした。

だからこそ、たくさんの企業を受験して会社側に適性があるかどうかを判断してもらおうと思いました。

 

結果的にこの作戦は大成功しました。

 

私は試験を通じて会社を知り、志望度を高めていきました。

 

新聞社の入社試験はこの流れが多いです。

  1. 筆記試験(時事問題、小論文)
  2. グループディスカッション
  3. 面接(3回程度)

 

私は政策立案やディベート系を勉強するサークル出身。学生時代をほとんどそういった勉強に捧げていたので、筆記試験やグループディスカッションは得意な方でした。

また、ジャーナリズムのゼミに3年間所属していたことも試験にうまく働きました。ジャーナリストが嫌いなのにゼミに入ったのは「彼らを嫌いだと言うのは、彼らのことを知った後にしよう」と思ったからです。

 

今思うと、こういった部分が新聞記者に向いていたんだと思います。

 

私はマスコミの説明会には行っていませんし、マスコミの就活本や就活塾にも通っていません。ですが、面接を最も自然に答えられたのはマスコミでした。

この会社とはウマがあいそうだ。

面接を重ねるうちに志望度は上がっていき、面接を進める会社を1社に絞り込んでいきました。

 

結果、予感の通り私はその会社の内定をもらい、新聞記者としてのキャリアをスタートさせました。

スポンサーリンク

3.就活=結婚?

私は社会問題を考えるのが好きで、文章力にも自信があります(ブログは下手ですが笑)。

でも、興味関心だけでは入社できないと感じた出来事もあります。

 

普通最終面接まで行くと合格することがほとんどです。

ですが、私は5社の最終面接を受けて全て落ちていました。

 

「全国転勤は大丈夫ですか?」「両親はどんな仕事をしていますか?」

こういった簡単の質問のときもです。当時、落ちた理由はわかりませんでした。

 

理由がわかったのは、新聞社に合格した後でした。

 

その新聞社の最終面接。

私は面接で嘘をつき、その場でバレました。

 

飲酒の話題になり、役員から「どれくらい飲める?」と聞かれ、とっさに「2升くらいだと思います・・・」と答えてしまったのです。

酒の量の数え方がわからなかったこと、面接の緊張もあったことなどが原因です。

 

「ええ!そんなに飲めるの!?」と役員が驚くのを聞き、急いで訂正しました。

 

「すみません、嘘をつきました。実は酒の数え方がわからなくて適当な数字を言いました」

 

役員は「そうだよね!そんなに飲める人はなかなかいないよ」と笑っていました。

 

また落ちてしまった・・・と思いましたが、結果は合格。

その後、面接官だった上司に会ったときに採用理由を教えてもらえました。

 

「君は嘘をつかない、わからないことを正直に話した。一緒に働いてみたいと思った」

 

そこでやっと腑に落ちました。これが社風なんだと。

 

志望動機や長所、短所、学歴はいくらでも見栄えをよくできるが、「会社に合うかどうか」はもっと感情なものだと思います。

 

就活を結婚に例える理由が、なんとなく理解できた出来事でした。