取材したくなるプレスリリース書き方・方法

デザイン マスコミ
  • マスコミを使って製品を宣伝したい
  • 自分を宣伝したい
  • 企業の広報担当になった

こういう方、必見です。

今回は「記者が取材したくなるプレスリリース」の共通点について書いていきます。

プレスリリースを見て取材するかどうかは記者が選びます。新聞記者だった私はつい最近まで「選ぶ側」で、毎日プレスリリースの山と格闘していました。

書く前に/多くの取材はプレスリリースから生まれてない

はい、これが現実です。

私も記者時代、プレスリリースをほとんどスルーしていました。

なぜならプレスリリースから生まれる「ストレートニュース」が望まれていないからです。

  • イベントが開催されました
  • 商品を開発しました

こういう事実を淡々と書くのがストレートニュースです。プレスリリースから普通に記事を書くとストレートニュースになってしまいます。起きた出来事以外に付加価値がなので読まれないし評価されません。

逆に、求められているのは深掘りされた記事です。記者が知り合いからの情報に頼るのは「実は」「本当は」「裏側には」といった「プラスアルファの情報」があるからともいえます。

なぜなのか探る、考察する、分析する。こういった記事はPVも稼げるうえに長く読まれます。

取材してもらうためには、付加価値の高いプレスリリースを送りましょう。

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取材したくなるプレスリリース3条件

取材

 

①ポイントを押さえてある

記者はいつも締め切りに追われていて休みもない職業です。だからこそ「せっかく取材するなら記事にしたい。無駄な取材は極力減らしたい」という思いが強いです。

以下のポイントを押さえましょう。

  • 新規性 ニュースとは新しいもののこと。「業界初」「初めての実現」
  • 希少性 珍しいものはニュースになりやすい。「青色のハンバーガー」
  • 社会性 公共性があり、だたの宣伝ではない(ように見えること)。「環境問題解決のため」
  • 時事性 社会トレンドに絡める。「令和」「インスタ映え」「AI」
  • 季節性 季節に合わせた特集を絶対組みます。「梅雨」「正月」「バレンタインデー」

忘れがちなのが「社会性」。新聞、テレビ、雑誌は読者・視聴者が幅広く、世の中にインパクトのあるニュースを探しています。一部の人にしか響かない内容は取り上げずらいので、宣伝目的でも、単なる宣伝だけに見えないように注意した方がいいです。

で、掛け合わせましょう。

・時事性 × 社会性 = 「車の踏み間違いをなくす装置。NASAと合同開発」

・新規性 × 時事性 × 季節性= 「AIが育てた母の日用カーネーションを来週から新発売」

内容は適当に書いたので厳しく追及しないでください・・・。いかにも新聞テレビが好きそうな感じとは思いませんか?

ダメなプレスリリース例

例えばこんなプレスリリースが来たとします。

「新商品〇〇クッキーを5月から発売中!甘さ控えめでヘルシー。健康に気を配る若い女性向けの商品です。価格は100円」

間違いなくスルーします。

いや、それはあなたの社内のニュースでしょ・・・ってなりません?

世の中には新商品が溢れているのに、この商品だけ紹介する意味もわかりません。こういうリリースが意味を持つのはディズニーランドくらいです。

どういう記事や番組になるか想像してから書いてください。

上記のプレスリリースを記事にするとこんな感じになりますよ。

「『新商品を発売』 都内の食品メーカー、××株式会社は1日から〇〇クッキーを発売している。近年の健康ブームの流れに合わせ、砂糖を従来より少なくした。若い女性ファンを増やそうとする試みで、社長の□□さんは『ゆくゆくは、わが社の主力商品に成長させたい』と話す。〇〇は都内の××販売され、価格は100円」

こんな記事、見たことないですよね。コンビニでも買えなさそうだし。

これならお金を払って広告を載せた方が読まれると思います。

だめな部分を以下に当てはめるとこう。

  • 新規性:「発売中」だと既にニュースでもないからNG。基本的に過ぎ去ったことはニュースになりにくい。
  • 希少性:健康的な食品は珍しくない。
  • 社会性:会社の宣伝でしかなく、わざわざ掲載する必要性を感じない。
  • 時事性:「健康に気を配る」だけではありきたり。
  • 季節性:当てはまらない。

②必要な(欲しい)情報が書いてある

この辺はマストで欲しいところです。

  • 何がPRのポイントなのか
  • 企業概要(会社HPも)
  • 連絡先

マスコミには視聴者からタレコミ、官公庁からのニュース、手紙など、あらゆる情報が送られてきています。なかには感想文、自作漫画、謎の呪文とかも・・・。

膨大な資料から選ぶので、出所が確かな情報じゃないと信頼できません。犯罪組織とつながりあるかもしれないし、どういう企業かわからないと怖くて取材できないのが現状です。

あと、よく登場するワード「リーディングカンパニー」「業界初」「栄養満点」「若い女性に大人気」・・・

根拠はありますか?プレスリリースはデータでアピールしてた方がいいですよ。

取材に行ったのに記事にならない、というのは記者が萎えるパターン。記事になる確信がないと取材に行かないのが普通です。だから、取材してからのお楽しみ!的なプレスリリースに対応できるのは暇な記者だけです。

データが充実していると記事になる可能性はぐーんと上がります。

嬉しいデータ例

「ダメなプレスリリース例」で書いたものを思い出してもられるとわかりやすいです。仮に、

  • クッキー業界を分析した社内データ
  • 若い女性を対象にしたアンケートの5年前との比較

これらが添付されていたらどうでしょうか。こういう原稿を書けると想像できます。

「『クッキー戦国時代到来』 クッキー業界がしのぎを削っている。都内の食品メーカー、××株式会社は1日、新商品の〇〇クッキーを発売した。近年の健康ブームの流れに合わせて砂糖を減らし、健康志向の若い女性ファンをさらに増やそうとする試みだ。背景には、クッキー業界がここ数年で大きく変化していることがある。同社の調査によると、クッキー業界は~~~~。若い女性を対象にした調査でも5年前と比べて~~~な結果がでているため、〇〇クッキーは~~を工夫し、価格は100円と低価格路線を貫いた。社長の□□さんは『ゆくゆくは、わが社の主力商品に成長させたい』と話す。

少しニュースっぽくなりました。業界の勢力争いを主眼に置いています。

私だったら「最近クッキー食べてないけど買ってみようかな」と思います。

記者もサラリーマンなので、読まれるニュースを書かないと上司に叱られます。「これならニュースを書けるだろう」とある程度確信があると取材も行きやすいです。

つまり、ニュースとして取り上げて欲しいなら企業側も情報を出しましょうということですね。

③問い合わせ易い

記者がプレスリリースを見る理由・・・それは

  1. 大事なニュースを取りこぼしたくない
  2. 手持ちの取材ネタがなくなった
  3. 急にニュースが必要になった
  4. 楽して記事を書きたい

プレスリリースを出すとき、②③④にアプローチする必要があります。特に③④が大事です。

「記事のスペース、テレビの尺が空いてしまった」という状況は頻繁に生まれます。それ以外にも、非常時用や長期休暇用など多めに取材し、ニュースのストックをためています。

つまり、早くニュースを書けるプレスリリースは重宝されます。

早くニュースを書けるプレスリリース=素早く確認をとれるプレスリリースです。

掲載する連絡先は、メールのみは完全にNG。できるだけ担当者の携帯電話番号を載せて17時以降もつながるようにしておくといいです。

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プレスリリースの送り方

郵便受け

続いて送り方です。

  • FAX
  • 郵送
  • 手渡し
  • メール

色々ありますが、いまだ圧倒的にFAXが多いです。理由はわかりません。

マスコミはまだまだアナログな業界。官公庁のニュースリリースも紙で来るので、紙の方が見落とされにくいです。

メールはおすすめできません。社によっては迷惑メール扱いされて記者の目にも届かない可能性もあります。

送り先の見つけ方

新聞社、テレビ局に直接送るか、記者クラブ宛てです。連絡先はネットでも調べられると思いますが、「広報・マスコミハンドブック PR手帳2019年版」があれば十分です。


たくさん送っても経費の無駄。ある程度絞って都道府県庁の記者クラブや、市町村の市役所の記者クラブにばらまく方が確率が高いと思います。

地方の支局は各新聞社やテレビ局のHPから探しましょう。新聞の地方欄にも連絡先は掲載されています。「iタウンページ」を使っても可。

取材される確率が跳ね上がる裏技

マーケティング

地方ニュースを狙う

新聞、テレビ、雑誌を見てください。東京の話題ばかりです。

地方のニュースを狙うと簡単に載ります。地方がニュースに飢えています。

その代わり、ターゲットの地方との結びつきを強調することが必須です。

地方と言っても、地方紙や地方テレビ、フリーペーパーなどメディアはたくさんあります。

記者に直接PRする

可能ならこれが一番早いです。記者も人間、何度もお願いされると断れなくなるものです。

記者は仕事の性質上、自分の目や耳で確かめたものを信頼します。知り合い経由でもいいので記者にアプローチできると、取材のハードルは低くなるはずです。

ちなみにマスコミで働いた5年間、PR会社の人と接触したことはありませんし、交流を持っている記者を知りません。

最近はネット経由も増えてきた

以上がプレスリリースの書き方、送り方でした。

記者はニュースに飢えているので、暇な時間は情報収集しています。最近はインスタやツイッターなどのSNSからニュースになることも増えているので、紙のプレスリリースにこだわってPRする時代も変わりつつあります。