新聞記者の仕事を紹介する【激務?年収は?】

記者 マスコミ

新聞記者をしていると、仕事内容を聞かれることが多くあります。

そこで今回は新聞記者について簡単に紹介します。

 

一口に新聞記者といっても全国紙やスポーツ紙、業界紙など、多くの種類が存在します。

私は全国紙の記者だったので、全国紙と地方紙について書こうと思います。

 

新聞記者の仕事を紹介する

新聞

どんな人が働いている?

もともと記者志望の人が多いです。

 

新聞社で働いているのは、

  • 大学、大学院を卒業後に新卒採用された
  • 他社で記者経験を積み、転職してきた

だいたいこのパターン。

 

幼少期から記者に憧れて新聞を毎日読み、大学時代はマスコミ就活塾に通った―――こんな変人(?)が多い職場です。

会話をすると、親世代かと錯覚するくらい、話題が古かったりするのが特徴です。笑

 

ただし、30歳くらいまで新卒として受験できるので、別の仕事を辞めてから入社した人は結構います。

私の知っているだけでも、銀行員、公務員、コンサル、メーカー、教員などの他業種を辞めて新卒採用された人がいました。

 

大学時代の専攻は結構バラバラです。法律やジャーナリズム、社会学の人はもちろん、理系出身者も一定割合いるのは意外でした。

 

学生時代に遊びまくっていたという人はさすがに聞いたことがありません。

共通しているのは本を読むのが好き、ということくらいだと思います。

新聞社の業務は多岐にわたる

大雑把に分けると、新聞社では以下のように仕事を分担しています。

  • 記者…ニュースを取材して原稿を書く
  • デスク…記者が書いた原稿を添削したり、紙面の構成を考える
  • 紙面編集…デスクがOKした原稿にタイトルをつける
  • 管理職…職場管理をするが、たまに紙面にも口出しする
  • その他…新聞販売、広告、企画事業や、関連企業などへの出向

 

原稿が出来上がるのは、①記者が取材して書く、②デスクが添削する、③紙面編集者がタイトルをつける、という流れですね。

 

優秀な人は、新聞記者→デスク→管理職という流れで出世していきます。

一方、他業種では珍しいですが、自分から出世を断り、定年ギリギリまで現役記者でいる人も多いです。

記者の出世争いはシビア

出世競争は激しい方だと感じました。

 

一般的な記者は、20代を地方で勤務し、30代から東京、大阪などの主要都市や海外に配属されることが多いです。

 

政治部、経済部、社会部、文化部、スポーツ部などは東京本社や大阪本社にしかありません。

若手はそのポストを狙って、地方で実績を挙げていくわけです。

 

どの会社でも一番評価されるのは「特ダネ」です。世間に公表されていなかった衝撃的なニュースを報道することです。

近年ではネットのページビュー(PV)を集めるような、面白い記事も評価されつつあります。

 

本社勤務は早い人で入社5年目くらい。

実績を挙げられないと別部署に異動させられたりして記者を引退することにも珍しくありません。

 

「記者の教育のため」と説明されることもありますが違います。

別部署への辞令を受けて泣き出す若手がザラにいるくらいですから。

 

別部署から記者に舞い戻ってくる人は珍しいと思います。

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新聞記者の働き方は?

取材

20代の若手は体力勝負(警察担当が多い)

20代の若手は警察取材を担当します。

 

この仕事はまさに体力勝負。

警察取材こそ取材の基本。警察取材ができない記者には何をやらせてもダメ」と言う上司は21世紀になっても多いです。

 

警察担当には以下のようなことが毎週のように起きます。

  • 夜中に電話で起こされ、交通事故や火事の現場に急行する
  • 犯人の瞬間を写真に撮るために、何時間も立ったまま待つ(トイレは我慢)
  • 事件が起きると、何日もかけて周囲の家に聞き込みをする

 

事件や事故はいつ起きるかわからないので、どこに行くにも携帯電話を手放せません。

シャワーを浴びていて電話に出られなくても激怒されるので、ノイローゼ気味になる人は多いかもしれません。

 

私も入社直後はシャワー音や、自転車のこぐ音がスマホの着信音に聞こえる(幻聴?)ほど追い込まれました。

あの時の着信音は今後使わないと思います。笑

 

警察担当の典型的な一日

ではここで、入社直後の若手の典型的な1日を書いてみます。

 

06:00 起床

新聞各紙とテレビのニュースをチェック。

NHKと民放の時間を覚えておき、流し見をします。自分の担当のニュースがないかを確認し、とりあえずホッとする。もし重大ニュースがあれば、記事の裏取りをするために現場に急行する。

 

多くの場合、新聞の購読料は自腹です。早起きして会社の新聞を読み、節約する若手が多いです。

 

07:00 朝回り

いわゆる「朝駆け」(あさがけ)。警察官の通勤ルートなどで待ち、捜査の進み具合などを非公式に聞き出します。

ここで新情報を得られると「特ダネ」になります。

 

ただし、機密情報を教えてくれる警察官はあまりいないので無視されたり、軽くあしらわれる。

上司に「今日もいい話を聞けませんでした」と報告するのは苦痛です。

 

09:00 記者クラブに出社

朝食を済ませ、警察署の記者クラブに出社する。

記者クラブとは官公庁にあるマスコミ用の部屋のことで、会社ごとの作業机があります。

 

管轄内で事件や事故の発生がないかを警察に聞いて確認し、もしあれば夕刊用の原稿を執筆。電話取材やアポ入れも記者クラブからすることが多いです。

 

ここで過ごす時間が長いので、自然と他社マスコミとは仲良くなります。

 

10:00 取材へ

地方版に掲載する記事の取材に行きます。いつも事件ばかり起こるわけではないので、最低限の原稿は求められます。

内容は、企業の紹介や地域のトレンド、地域のイベント取材などが多いです。

 

もし、注目裁判があれば裁判所に行って傍聴します。

12:00 昼のニュースをチェック

テレビ各社の昼ニュースを見て、知らないニュースがないか確認する。

 

12:30 ランチ

空いた時間に済ませることが多い。いつ電話で呼び出されるかわからないので、記者は早食いの人ばかりです。

ランチを楽しむ余裕はありません。

 

13:00 仮眠

勤務時間が長いので、上司の目を盗んで仮眠をとります。

記者クラブのソファは年長者が陣取ることが多いです。若手は自家用車のなかで休みます。

14:00 取材へ

どの社も地方は記者の数が少ないです。紙面が埋まらなくなるので、空いた時間は取材をして原稿を量産します。

たまにデスクから「〇〇というネタで原稿を書いてほしい」という電話がくることも。

16:00 検察庁の記者会見

地方によっては警察や検察が毎日記者会見を行います。内容は逮捕や起訴の発表がほとんど。

17:00 記者クラブで原稿執筆

記者クラブで事件や事故がないか警戒しつつ、朝刊用の原稿を一気に書き上げます。

18:00 原稿を提出

デスクに原稿を提出。色々な指摘を受けながら原稿を直す。

19:00 夜回り

「夜討ち」とも言う。朝と同じように警察官の帰宅ルートで待ち、捜査情報を聞き出す。

相手は仕事後で疲れているので二言三言で終わることもざらです。

 

対象の警察官によって帰宅時間はまちまちなので、ほぼ待ち時間です。

雨や雪の日は本当に辛いです。大事件が発生中のときは日付が変わるくらいまで待ることもあります。

 

重要情報が聞ければ「特ダネ」になるので、急いで原稿を書いて会社に送ります。

19:00 紙面チェック

「夜回り」と並行して、翌日のゲラに誤字脱字や事実関係が間違っていないかチェックします。

 

最近ではスマホでチェックできる社がほとんどです。

記事の根拠や、元データ、日本語ミスなどがあれば、校閲から直接指摘がくるので、その都度、原稿を練り直します。

 

22:00 帰宅

夜回りの結果を上司に報告し、帰宅。この後にミーティングをする社もあります。

帰宅後は、すぐに現場に駆け付けられるようにスマホを常にチェックします。

 

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土日休み、長期休暇もある

このようにハードが仕事ですが、休みも当然あります。

新聞記者は官公庁を相手にすることが多いので、土日休みの週休2日制の会社が多いです。

さらに夏休み、冬休みが1週間ずつくらいあります。

 

ただし、事件や事故がいつ起こるか予測できません。

たとえ休みでも事件が起きれば仕事になります。代休制度を使えるのも稀です。

自分の担当エリアからは上司の許可がないと外出できません。

 

こういう経緯から、遠距離恋愛中だと別れる人が多いです。笑

年収について

money

近年は下がり気味

新聞記者は高収入と言われます。しかし社によってバラつきがあるのも事実です。

 

全国紙でいうと、朝日新聞、読売新聞、日経新聞、共同通信などが年収が高く、それに比べると毎日新聞、産経新聞、時事通信などの給料は少なくなります。本社勤務の方が給料が高いです。

具体的な20代の記者の年収は、前者が600~900万円くらい、後者が350~700万円くらいだと思います。

 

ただしどの会社も給料が近年急降下しているので、この水準がいつまで続くかは不透明です。

 

新聞記者について取り扱った本は以下のようなものがあります。

興味があればこちらもご覧ください。